この記事は「プリフロップ 何から参加」「スターティングハンド」など、入門の手選びを知りたい方向けです。用語の意味はプリフロップとは、勝率の数字はプリフロップ勝率、レンジ表・ポジション別の広げ方はハンドレンジ入門をご覧ください。
結論から言うと、参加しすぎが初心者に最も多いミスです。この記事ではレンジ表を使わず、プレーすべき手とまず降りる手の「まずこれだけ」を整理します。
この記事で扱わないこと
- ハンド別の勝率・オールイン対決の% → プリフロップ勝率
- レンジチャート・RFIの頻度設計 → ハンドレンジ入門・6-max RFIレンジ
- VPIP/PFR・3ベットなどのスタッツ → VPIP・PFR入門
プレーすべき手の考え方
プレミアムハンド(強い手)
AA(ポケットエース)・KK(ポケットキング)・QQ(ポケットクイーン)・AKは、どのポジションからでもレイズして参加してよい手です。これらを「プレミアムハンド」と呼び、フロップがどう出ても戦いやすい強さがあります。
- AA・KK・QQ:すでにペアなので、フロップでヒットしなくても強い。相手が同じ高ランクのペアを持っていない限り有利
- AK:フロップでAまたはKが出ればトップペア。出なくてもブロードウェイ(A-K-Q-J-10のストレート)のドローや、ブラフの材料になる
初心者が最初に覚えるのは「AA, KK, QQ, AK は必ずレイズして参加する」で十分です。これだけで、参加しすぎの多くを防ぎつつ、強い手ではしっかりポットを築けます。
それに準ずる手(UTGからでもオープン)
JJ(ジャックス)・TT(テン)・AQ・AJs・KQsは、UTGからでも100%オープン(レイズして参加)してよい手です。つまり前のポジション(UTG・MP)からでも、これらの手が来たらレイズで参加して問題ありません。
後ろのポジションではさらに広い範囲(99, AJo, KQo など)もオープンしてよいですが、入門のうちはまず JJ, TT, AQ, AJs, KQs を「前からでもレイズする手」として覚えておくとよいでしょう。
スーテッドとオフスート
同じランクの組み合わせでも、スーテッド(同じスートの2枚)のほうがオフスート(スートが違う2枚)より強いです。フラッシュが狙えるため、スーテッドのほうがフロップ以降で役ができる可能性が広がります。
AJsはUTGからでもオープンしてよい手です。オフスートのAJo・AToも、標準的なUTGオープンレンジに含まれることが多いです。表記では「AJs」がスーテッド、「AJo」がオフスートのように、s(suited)とo(off suit)で区別されることが多いです。
プレーすべき手の例
以下のような手は、どのポジションでもレイズして参加してよい代表例です。
AA(ポケットエース)
最強の手。どのポジションでもレイズして参加。


すでにペアなので、フロップでヒットしなくても強い。相手が同じ高ランクのペアを持っていない限り有利。
KK(ポケットキング)
ほぼ最強。レイズして参加。


AK(スーテッド)
強い手。レイズして参加。フロップでヒットすれば強い役になる。


フロップでAまたはKが出ればトップペア。出なくてもブロードウェイのドローやブラフの材料になる。
QQ(ポケットクイーン)
プレミアムハンド。レイズして参加。


まず降りる手の考え方
弱い手は「見ない」と決める
K9o・J7o・9-3のような、ランクのつながりが弱い手やキッカーが弱い手は、前のポジション(UTG・MP)ではフォールドが基本です。9-3のように強くなりにくい2枚の組み合わせは、ポーカー俗語で「レイガン」とも呼ばれる弱い手の代表です。
とくに K9o はポジションで扱いが変わる手です。UTG・MPではフォールドが基本で、COはマージナルな混合戦略、ボタンではオープンするレンジに含まれることが多いので、「K9だから危険」と一律に考えず、ポジションで判断しましょう。
「Kが来たから強いかも」と思っても、相手がAKやKQを持っていればキッカーで負けます。同じランクのペアや、同じトップカードでもキッカーで負けることを避けるため、前のポジションでは弱いキッカーの手は参加しない方が安全です。
K8oやK7oなども同様に、前のポジションではフォールドが無難です。後ろのポジションではオープンレンジに含まれることがあるので、GTOWizard(6MAX 500NL)でポジション別のレンジを確認するとよいでしょう。
マージナルな手に注意
小さなペアについて、77以上はUTGからでもオープンするレンジに含まれます。66以下(66, 55, 44, 33, 22)もUTGでオープンすることはあるが、頻度は100%ではないため、初心者向けにはとりあえずフォールドでよいでしょう。
オープンする場合でも、フロップでセット(3枚組)が出ないと判断が難しいので、「セットが出たら強く、出なければ慎重に」と覚えておくとよいです。
A-x(エースと小さいカード)は、スーテッドのA5s〜A2sは多くのポジションでオープンレンジに含まれますが、A2o〜A5oなどオフスートの弱いA-xは前のポジションではフォールドが基本です。後ろのポジションで安く見られるときにだけ参加する、と決めておくと参加しすぎを防げます。
「レイズ or フォールド」の習慣
参加するときはレイズで参加し、レイズしたくない手はフォールドする、という二択を習慣にすると、リンプイン(コールだけで参加)による不利を減らせます。
「とりあえず安くコールで見る」は、主導権を相手に渡し、フロップ以降の判断を難しくするので、入門のうちは避けた方が無難です。
まず降りる手の例
以下のような手は、前のポジションではフォールドが基本です(K9oはCOで混合戦略、BTNではオープンすることが多い)。
K9(オフスート)
UTG・MPではフォールドが基本。COはマージナルで混合戦略、BTNではオープンレンジに含まれる。


ポジションで扱いが変わる典型例。UTG・MPではフォールドが基本で、COは混合戦略、BTNではオープンすることが多い。
J7(オフスート)
Jと7の組み合わせでつながりが弱く、前のポジションではフォールドが基本。


9-3(レイガン)
弱いランクの組み合わせ。フォールド。


9と3のようにランクが離れ、ストレートやボトムペアの材料にも乏しい組み合わせ。ポーカーでは「レイガン」と俗称され、どのポジションでもフォールドが基本です。
ポジションで「プレーする手」の範囲が変わる
テーブルには前(UTG・MP)と後ろ(CO・BTN・SB)があります。前のポジションでは、まだアクションするプレイヤーが多く、強い手が来やすいため、プレーする手の範囲を狭くします。後ろのポジションでは、すでにチェックやフォールドした人が多く、有利なため、やや広い範囲でプレーしてよいです。
| ポジション | 目安(入門) |
|---|---|
| 前(UTG・MP) | AA, KK, QQ, JJ, TT, AK, AQ, AJs, KQs などはオープンしてよい。より広いレンジはGTOWizard(6MAX 500NL)で確認可能 |
| 後ろ(CO・BTN) | 上記に加え、99, AJo, KQo などやや広い範囲もレイズ可。参加するならレイズ |
「前からでもオープンする手」と「後ろからだけオープンする手」の区別を身につけると、参加しすぎと参加なさすぎのバランスが取りやすくなります。ポジション名の詳細はポーカーポジションの正式名称一覧を参照してください。
プリフロップレンジの確認:GTOWizard(無料)
GTOWizardでは、プリフロップのレンジを無料で確認できます。ポジション別に「オープン」「3ベット」「コール」などのレンジがマトリクスで表示されるため、どの手をどのポジションでプレーすべきか視覚的に学べます。
本アプリのテーブル環境に合わせるなら、GTOWizardでは6MAX 500NL(6人テーブル・500BBスタックのノーリミット)の設定が最適です。6MAX 500NLのプリフロップレンジ(GTOWizard)で、この設定のレンジをそのまま参照できます。より体系的に学ぶなら6-max RFIレンジの考え方|ポジション別オープン戦略もあわせて読むとよいでしょう。
入門の目標:参加率を意識する
最初の目標として、全ハンドのうち自分がレイズして参加する割合を、6人テーブルならおおよそ20〜25%程度に収めることを目指してみてください。
これが高すぎる(40%以上)と参加しすぎ、低すぎる(10%以下)だと参加なさすぎの可能性があります。まずは「AA〜TT, AK, AQ, AJs, KQs は前からでもレイズ」「弱い手は見ない」を徹底し、後ろのポジションでは 99, AJo などを加えていくと、自然と適正な参加率に近づきます。
まとめ
- プレーすべき手:AA, KK, QQ, AK はどのポジションでもレイズして参加。JJ, TT, AQ, AJs, KQs はUTGからでも100%オープンしてよい
- まず降りる手:K9oはUTG・MPではフォールドが基本(COは混合戦略、BTNではオープンレンジに含まれる)。J7o, 9-3などは前のポジションではフォールド。66以下のポケットペアはUTGでオープンすることもあるが頻度は100%ではないので、初心者向けにはとりあえずフォールドでよい
- ポジション:前なら厳しく(狭い範囲)、後ろならやや広くプレーする。参加するときはレイズ、レイズしたくない手はフォールドの習慣をつける
まずは「プレミアムハンドでしっかりレイズ」「弱い手は見ない」の2つを徹底するだけでも、プリフロップの質は大きく変わります。GTOWizardなら無料でプリフロップのレンジを確認できるので、本アプリでプレイする際は6MAX 500NLの設定でレンジを参照するのがおすすめです。
次のステップとしては、VPIP・PFR入門で参加率を数字で確認できるようになります。ポーカーは「強い手で大きく勝ち、弱い手では小さく負ける」ゲームです。プリフロップで無理をしないことが、長期的な勝率を作ります。


